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電線とケーブルの違いとは?素材や絶縁体の違いなども詳しく解説

2023年11月15日

電気を通す線には電線とケーブルがあります。

電線とケーブルの違いはシースに覆われているかどうかだけの違いです。

電線は電気を通す役割があるのに対してケーブルは電気信号も通すため、さまざまな役割があり種類も豊富です。

この記事では、電線とケーブルの使用用途、素材、単位の違いについて各種電線やケーブルの種類も交えながら解説します。

電線とケーブルの違いがよくわからないという方は、この記事を参考にして、両者の違いや使用用途について理解を深めてみてください。

電線とケーブルの違いとは?素材や絶縁体の違いなども詳しく解説

電線とは

電線とは、簡単にいうと電気を通すための線です。

電線内部にある銅線は絶縁体で覆われていて、電気が外に流れ出ないようにしています。

主な役割は電気を流すことで、通常私たちは電柱に張り巡らされた電線をよく見かけますが、変電所から高圧電流を流すために鉄塔に張られた電線もあります。

ケーブルとは

ケーブルとは絶縁体で覆われた銅線が、シースと呼ばれるカバーで囲われたものを指します。

ケーブルの役割は電気を通すだけではなく、電気信号なども通すことがあります。

よく見かけるのが電話線やLANケーブルです。

この他にも住宅で使用されていたり、制御装置で使われていたりとあらゆる場所で使われています。

電線とケーブルの違い

電線とケーブルの違いを端的に言ってしまえば、絶縁体で覆われた銅線がシースで覆われているかどうかの違いです。

ただし、電気設備に関する技術基準を定める省令の第一条の七では「「電線」とは、強電流電気の伝送に使用する電気導体、絶縁物で被覆した電気導体又は絶縁物で被覆した上を保護被覆で保護した電気導体をいう。」と定義されている一方で、ケーブルの定義については光ファイバケーブルの定義しかありません。

引用:電気設備に関する技術基準を定める省令

そのため、光ファイバケーブルを除くケーブルは電線の一部として扱われることが一般的です。

電線とケーブルにはさまざまな種類があり、主なものは一覧表のとおりです。

種類記号名称用途
電線 IV600Vビニル絶縁電線屋内配線
KIV電気機器用ビニル絶縁電線制御盤配線機器用配線
DV引込用ビニル絶縁電線電柱からの引き込み線
電力ケーブルVVFビニル絶縁ビニルシースケーブル(平形)電灯コンセント
VVRビニル絶縁ビニルシースケーブル(丸形)低圧引込線
CV架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル幹線動力用電灯コンセント
CVT単芯3本より(トリプレックス)形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル幹線動力用
通信ケーブルAE警報用ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル火災警報設備P型の感知器
HP耐熱ケーブル非常放送設備自火報設備幹線
FCPEV着色識別ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル構内通信回路照明リモコン回路
FCPEV-S着色識別ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルの遮へい付ケーブル構内通信回路でシールドが必要な場合
CVV制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル警報線
UTPLAN用ツイストペアケーブルLAN

この表のとおり、電線は使用用途が限られるため数種類しかないのに対して、ケーブルの種類は非常に多いことがわかります。

電線とケーブルの素材の違い

電線とケーブルに使用される素材は銅かアルミニウムです。

どちらも伝導率が非常に高く、金属の中でもっとも伝導率が高いのは銅で、そのあとに金、アルミニウムと続きます。

一般的な電線には銅が使用されていて、アルミニウムは送電線に使用されることが多いという特徴があります。

アルミニウムの場合、銅に比べると1/2から1/3程度の価格で安く手に入れられる点がメリットです。

電線とケーブルの絶縁体の違い

電線とケーブルの絶縁体に違いはありません。

ただし、絶縁体の種類はさまざまで、電線やケーブルの使用用途によって使われている絶縁体も変わります。

たとえば、大容量の電気が流れて高熱を発するような電線には四フッ化エチレン樹脂やケイ素ゴム混合物が使用されていたり、比較的低温であればポリエチレン混合物や耐熱ビニル混合物が使われていたり、このような違いです。

一般的にはポリ塩化ビニルや架橋ポリエチレンが使用されています。

電線とケーブルの太さの違い

電線とケーブルの太さの違いはありません。

太さについてはJIS規格で定められていて、単位はSQ(スケア)です。

SQは0.2sq(0.205ミリメートル)から38sq(33.63ミリメートル)まで定義されていて、全部で12種類あります。

ただし、VVFケーブルの場合はSQではなくミリメートルが使用されているため、この点には注意が必要です。

まとめ

この記事では、電線とケーブルの違いについて解説しました。

あらためて整理すると、電線とケーブルの大きな違いは、絶縁体で覆われた銅線がシースで覆われているかどうかという点です。

使用用途にも違いがあり、電線が電気を通すための線であるのに対して、ケーブルは電気の他にも電気信号を通信するためにも利用されます。

電線とケーブルに使用されている材質は、主に銅かアルミニウムですが、一般的には銅線が多く、アルミニウムは送電線に使用されることがほとんどです。

絶縁体はポリエチレンや四フッ化エチレン樹脂混合物といったさまざまな素材が使用されていて、耐熱温度に違いがあります。

銅線とケーブルの単位に違いはなく、単位はSQとしてJIS規格で定められていますが、一部のケーブルはSQではなくミリメートルを使用している場合もあるので、この点には注意が必要です。

電線やケーブルは私たちの生活の中で見かけることが多く、中には家電量販店で実際に購入する場合もありますので、その違いについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。